当店の道具達

当店では昔ながらの酒造りをたくさんの道具達と一緒に「又兵衛」を造り上げています。

一部ですが、ご紹介します。


【和釜】(わがま)

酒米を蒸すための大釜

当店では仕込み時期の前に釜の内側を漆で塗っています。

漆塗りは蒸気に鉄分を含ませないための昔ながらの工程で、釜をいたわりながら上質な日本酒を仕込むための重要な作業です。


【床】(とこ)

麹菌を増やす箱

蒸かした酒米に麹菌を撒き、この中で丁寧に菌を増やします。

麹菌を増やす工程は湿度や気温の管理がとても重要。杜氏達は美味しい日本酒に仕上がるよう米の一粒一粒を大事に育てていきます。


【壺代】(つぼだい)

小さなタンク

昔は小さな壺で仕込んだという名残から、このような小さなタンクを壺代と呼びます。

始めは小さく仕込み、段々と大きく発酵させて行くのが日本酒造りの基本となります。

仕込みにはとても注意が必要ですが、それが上質な日本酒を造るための秘訣となっています。



【本器一号】(ほんき いちごう)

タンク下部に取り付け酒を出す蛇口

タンクと太いホースをつなぐ口として使うことが出来ます。

口の太さによって一号、二号と分けられます。


【櫂棒】(かいぼう)

タンク内を混ぜる棒

仕込み中、菌の発酵を促す為にタンク内をかき混ぜます。

タンクに強く当てない様に気をつけながら、米粒の残る仕込中の酒を混ぜるのはとても力が要る作業です。


【尺】(しゃく)

タンク内の酒量を調べる定規

タンクの上から尺を下ろし、上端から水面までの距離を測ることでタンク内の酒量を計算します。


【沓石】(くついし)

重いタンクを支える台

沓石が無いとタンクを傾けられず、中身をすべて取り出す事が難しくなります。

気温が低すぎる時、タンク下にヒーターを置いて温める為のスペースも確保できます。



【蓋】(ふた)

タンク用の大きな木の蓋


【利き猪口】(ききちょこ)

酒の出来を確かめる器

底に青い二重線が描かれ、酒の色や透明度を見ることが出来ます。

その見た目から蛇の目(じゃのめ)とも呼ばれています。